所在地:鳥取県西伯郡大山町
標高:1709m
交通:米子自動車道「溝口ICまたは米子IC」から車で15分、米子駅から大山寺までバス約50分
大山隠岐国立公園にある、中国地方最高峰の「大山」は、その雄大な景観・豊かな自然とともに貴重な歴史・文化遺産も豊富で、大山、中海、宍道湖観光エリアの中心(ハブ)となる存在です。
西側から見る大山は「伯耆富士(出雲富士)」とも呼ばれ、その姿は名前の通り富士山を仰ぎ見るがごとく美しく雄大な姿を見せてくれます。
また、大山南側「鍵掛峠」から見る大山はその容姿を一変させ、切り立った山肌(南壁)をあらわにし、
春・夏の緑、秋の紅葉とダイナミックなパノラマが目の前に広がります。
大山は古来より「大神岳(出雲国風土記では【火神岳】)」と呼ばれ、「神仏のおわします山」、「修験の山」と崇められてきました。
「大神山神社奥宮」「角磐山 大山寺」を中心に、
最盛期には僧兵3,000人を擁していたという大山寺旧境内一帯が国指定史跡になっています。
「大山寺」には大きな牛の銅像「宝牛」がありますが、
これは江戸時代頃から行われていた牛馬市(日本遺産認定)の名残で、
牛の霊を慰めるために牛の鼻ぐりを鋳造して作ったものです。
この大山には志賀直哉をはじめとする多くの文人が訪れており、その句碑等に接することができます。
大山の四季にはそれぞれの魅力があります。
春は野鳥のさえずりとともに、「ぶな」や「ななかまど」などの木々が一斉に芽吹き、微妙に異なる色の若葉・新緑が大山全体を覆い尽くします。
登山は四季を通して親しまれていますが、特に6月に行われる「大山夏山開き祭」を境に夏山の大山には多くの登山客が訪れます。
また、涼しい高原の気候を求めて避暑客でも賑わいます。そして、最近では大学等の運動部合宿なども多く行われています。
秋は木々が一斉にその色を変化させ、全山が黄色や赤色に紅葉します。紅葉の見どころスポットも沢山あり、それぞれを巡るのも楽しみです。
冬は西日本最大級のゲレンデ「だいせんホワイトリゾート」があり、地元・中国地方はもとより、関西、四国、九州そして海外からも多くのウインタースポーツファンが訪れます。
東京新聞(夕刊) 2015年8月22日(土曜日) 掲載記事